行政書士事務所を開業するのに必要な資金

行政書士事務所開業資金
目次

開業資金

開業するにあたって一番気になるのはお金の話。

実務の勉強も、ホームページ作成も、集客も、営業も、と心配事はたくさんあるかと思いますが、金銭問題は避けて通れません。

私はモチベーションのために試験合格前から開業について調べていましたが、開業資金は概ね100万円前後という回答が多かったように思います。

とんぼ

個人的には、100万円では全然足りません

では実際に何がかかるのか算出していきます。

開業資金内訳

《自宅兼事務所の場合》

行政書士会への登録料 約24.5万円

入会金   150,000円(金額は登録する都道府県の書士会による

登録手数料 25,000円

前払い会費 36,000円(半年分)

登録免許税 30,000円

申請に係る添付書類取得費用 3,700円(住民票・身分証明書・登記事項証明書・証明写真)

事務所備品(机・応接セット・鍵付き書庫・事務用品など) 約32万円

机      43,000円

椅子     30,000円

応接セット  224,000円

鍵付き書庫  12,000円

額縁     5,600円(×2)

その他整理用品など  5,000円(ひきだし間仕切り・ブックスタンド・ティッシュケース・スリッパなど)

事務所備品はどんな事務所にするのかで金額は大きく変わってきます。

デスクはL字にするのかどうか、デスクに引き出しは必要かどうか、椅子は値段重視か座り心地重視か見た目重視か。

応接セットは何人分用意するのか、事務所スペースはどのくらいあるのか、など人によって違います。

弊所は大きめL字デスクと頭までクッションのある椅子で、作業効率を最大限重視しています。

応接セットも最大6人はゆったり座れるような大きさなので結構値が張りました。

弊所の鍵付き書庫(A4サイズの4段)はクローゼットの中に入れているので、中古を購入。

額縁は、行政書士登録証を入れるも行政書士倫理網領を入れるもどちらも前面ガラス使用のオーク材を購入。料金表の金ラック前面ガラスを購入。

何度も買うものじゃないので質と見た目重視です。

開業資金は事務所備品でしか節約できないので、ご自身の理想と予算で考えて大丈夫です。

統一感がなかったり、あまりにもみすぼらしいとお客様に不信がられてしまうので中古品を購入するときは実物をよく見て購入したほうがいいです。

新品でもAmazonや楽天だと安く売られていますし、ご自身で組み立てると価格も抑えられます。

仕事道具(パソコン・プリンター・電話(携帯)など) 約16.5万円

パソコン   85,000円(Windowsノートパソコン)

ディスプレイ 16,000円(マルチモニターで使用)

マウス    2,500円

キーボード  0円

プリンター  0円

スマホ    50,000円

その他備品  10,000円(HDMIアダプタ・HUB・延長コードなど)

パソコン機器やプリンターなどの仕事道具はもともと持っていましたが、パソコンはWindows8で動作も遅かったので開業を機に買い換えました。

パソコンはスペック重視でコスパの最強のLenovoを購入。WindowsノートパソコンでLenovo以上にコスパのいいものは見たことがないので、もし購入される方はLenovo一押しです。

欠点は半導体不足で届くのに3か月ほどかかったので、すぐに欲しい方は在庫ありの商品にするか、早めに注文することをおすすめします。

弊所は固定電話とFAXは購入していません。

固定電話は絶対契約すべし!と聞いていたので、web電話を契約しようと考えていましたが、結局携帯電話番号のみで開業しました。

とんぼ

既にあるものはそのまま使い、作業効率が上がるのなら買い換えもしくは購入したほうがいいですね

ホームページ費用 約4.6万円

レンタルサーバー  28,000円(CONOHA WINGで3年分契約

ワードプレステーマ 18,000円 (swell購入)

ホームページは外注すると作成料が10万~30万ほどかかります。

月々の管理費も最低5,000円~のところが多いです。

とんぼ

管理費はじゃなくてでかかります。月5,000円年60,000円
行政書士会の会費くらいのランニングコストが発生します

ご自身で作成し、ワードプレスの有料テーマも買わない場合は、最安でレンタルサーバー代の月800円で済みます。

CONOHA WINGならドメインが2つ永年無料です。

個人的にはswellは視覚的に編集できて使いやすいのでおすすめです。

外注していないので正確なことはわからないのですが、本文の記事の内容はご自身で書かないといけないと思うので、外枠のみに10万円でも高いなと感じます。

といっても作成したことがなければ用語もわからず結構大変な作業なので、初期費用が割高でも管理費が発生せず、編集や修正もご自身でできる業者であればいいと思います。

とんぼ

作成するだけで次から次に集客できるのなら100万円払ってでも欲しいところですが、そんなことはありません。

表札(看板) 約0.5万円

行政書士登録申請前にすべきこと②でもおすすめしましたが、弊所の表札(看板)はで作成しました。

ステンレスはかっこいいですが、全く目立たないので看板的効果はありません

自宅兼事務所で近所の方に周知したくない場合や、こちらの事務所にお客様が来るというよりも、自身がお客様の事務所に行くという方は景観に溶け込んでいいと思います。


印鑑(職印・銀行印・認印など) 約0.8万円

職印     2,800円(印鑑ケース・電子印込み)

銀行印    750円

    2,000円

その他備品  2,500円(スタンプ台・印鑑マット)

行政書士登録申請前にすべきこと②でお伝えした通り、私はの18mm篆書体で作成しました。電子印は使うかわからなかったのですが、オンライン受任の場合だとあったほうがノンストレスだなと思いオプションで追加。

銀行印は今まで認印と同じものを使っていたので、屋号付き銀行口座を開設するのに作成しました。

は住所・事務所名・氏名・電話番号と組み換え自由な親子印を購入。前職でも使用していたのですが、手書きは時間もかかるし間違えたら困るので(住所印)は準備した方が便利です。


名刺代 約0.3万円

開業準備中名刺  1,700円(普通紙2020で100枚)電脳名刺サービス

基本の名刺    700円(光沢紙220kgで100枚)

業務特化型名刺  700円(光沢紙220kgで100枚)

行政書士登録申請前にすべきこと②でお伝えしましたが、行政書士開業準備中名刺を作ってよかったことは、印刷会社の印刷レベルが知れたことと名刺作成のコツがわかったので、行政書士としての基本の名刺がサクサクと作れたことです。

名刺を渡してすぐに飲食店を経営している同級生から補助金申請業務の依頼が来たんですが、実際に行政書士として仕事ができるまでには1か月以上空いていたので、今回は他社にお願いするとなってしまいました。

とんぼ

無念…

開業準備中名刺は未来のお客様に対しての広告なので、特に作らなくてもいいと思います。その間にホームページの編集や実務の勉強をした方がいいです。

実務の勉強・書籍 約24.3万円

ドローンスクール費用  223,000円(DPA資格費用込み)

実務書籍        20,000円

予備校や先輩行政書士の先生が行っている実務講座の受講はしてません

どれも何十万と高額なうえにどれがいいのかわからないし、インプット中心の勉強だと覚えれないので自分の手を動かして勉強しています。

書士会の実務講座は受けていきますが、どちらかというと交流目的です。

ざっと算出しましたが、ここまでで既に103.5万円です。

この他にも開業挨拶状・粗品代・手土産代などの接待交際費が3万円ほどかかりました。

事務所備品やドローンスクール費用を削り、仕事道具もすでに持っているもので代用すれば、40万~50万ほどは余裕がでると思いますが、開業資金100万円は自宅兼事務所で開業する場合の最低ラインです。

その他の準備しておくべきお金

  • 半年分の生活費
  • 半年分の事務所運営費
  • 半年分の広告宣伝費

生活費は人によって違うと思うので、現在の生活費から算出してください。

事務所運営費は自宅兼事務所の場合は書士会費と書籍購入費・研修費、交通費、通信費くらいなので大きくコストカットできますが、事務所を借りている場合はその分の家賃や光熱費、事務所までの交通費を含めて算出してください。

広告宣伝費はチラシ作成(自身でデザイン、印刷のみ)で1,000枚で3,000円弱です。

リスティング広告やSNS広告はまだできていないのでわかりませんが、広告費は売上の10~30%前後見積もっておくといいようです。

とんぼ

まずは10%以下で試してみます!

私の場合に当てはめると、生活費と事務所運営費が月25万円必要なので150万円と広告費30万円となり、

(生活費25万円+税金等25万円(ざっくりと倍額で計算)=50万円×10%=5万円×半年分=30万)

事務所を構えるのに必要だった107万円と合わせて287万円あれば半年間の猶予があり、十分戦えるレベルに達しました。

資金不足が心配だけどすぐ開業したい方で、コツコツと計画的に貯金をしていてかつ事業計画書をきちんと作れるならば、日本政策金融公庫創業融資を受けることで自己資金の2~3倍の資金調達が可能となります。

行政書士業務とも結びつけることができるので練習がてらご自身で申請してみるといいでしょう。

長々と気が滅入るようなことも書いてしまいましたが、行政書士事務所開業資金は飲食店や病院、テナント企業に比べると非常に安いです。今はネットビジネスのフリーランスも増えているので、個人事業主のわりにはお金かかるな~と感じますが、何かを得るためには代償は付き物です。

「百聞は一見に如かず」「一見は一体験に如かず」です。

今までコツコツと必死に貯めてきたお金を使うことは恐ろしく感じますが、消費でも浪費でもありません。投資です。

これから経営者として生きていくために必要な初期投資なので、しっかり使ってしっかり稼いでいけばいいだけです。

とんぼ

これでただの浪費となったら笑えないのでひたすら前に進むのみ!

一緒に頑張っていきましょう。

これから行政書士事務所を開業する方の参考になれば幸いです。

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